一ヶ月以上ぶりの更新となってしまいました。
実は8月末に、愛犬ともどもアメリカへ引っ越しました。
コロナ禍での渡米は、2回のコロナワクチン接種、ワクチンパスポートの発行依頼、渡米直前のPCR検査&英文陰性証明書の取得と、人間もイレギュラーな対応が多かったのですが、大事な愛犬の渡米手続きは分かりにくい点も多く、漏れがないかとても不安でした。
愛犬をアメリカへ連れて行く手続きと同時に、将来日本に連れて帰るための手続きも一部おこなったので、記録しておきます。
- 飛行機内のペットスペースの確保
- 動別検疫所のHPを確認
- 狂犬病ワクチン証明書の取得
- 動物検疫所に連絡(渡米2カ月前)
- 輸出検査の申請(出国の遅くとも7日前まで)
- 2年以内に日本に帰国する場合
- 羽田検疫所で輸出検査(フライト当日または前日)
- 羽田空港でチェックイン
- アメリカJFKへ到着
飛行機内のペットスペースの確保
愛犬と長時間の飛行機で引っ越しをするのは実は2回目。もともとメキシコに駐在していたときに飼い始め、日本に連れて帰ってきた子です。
利用したメキシコ航空(アエロメヒコ)の貨物室は相当寒かったようで、クレートに敷いたペットシートのおしっこはシャーベットのようにシャリシャリになり、立ち耳のため耳は真っ赤になっていたほど。
15時間のフライトを貨物室で過ごした経験が愛犬にとってトラウマになっていないか不安でした。
今回の羽田空港→アメリカ・ニューヨークにあるJFK空港までの直行便は、夫の会社が提携する旅行代理店が予約してくれました。
本当はペット機内持ち込み可能なユナイテッド航空にしてあげたかったのですが、訳あって、貨物扱いとなってしまうANAで行くことに。
私の便を予約してもらうと同時に、ペットスペースの確保を代理店経由でANAに依頼しました。
一便あたりに乗せられるペットの数には限りがあるため、早めの確保がおすすめです。
貨物室は空調機能にて管理しているとANAのホームページにあったので、少し安心です。
動別検疫所のHPを確認
愛犬と日本を出国するための手続き・条件は、動物検疫所のホームページでチェックしました。
アメリカ入国にあたっては、国と州、それぞれの法律を確認する必要があり、アメリカ大使館、およびCDCとUSDAで事前に確認する必要があります。
結局、上記CDCとUSDAのページ、いろいろな方のブログを読んで条件が分かったので、アメリカ大使館には私は確認しませんでした。
狂犬病ワクチン証明書の取得
4月末に、いつもお世話になっている動物病院で狂犬病のワクチンを接種。
渡米にあたって英文の接種証明書も必要だったので、発行が可能か事前に確認したところOK。(ただし有料!)
代官山T-SITE内にある代官山動物病院です。
動物検疫所に連絡(渡米2カ月前)
日本からアメリカへ愛犬を連れて行く上で必要な手続きを知りたい、と出発予定の空港を管轄する動物検疫所へメールしました。
メキシコから日本に帰国する際もとても親切、丁寧にメールで対応してくれた動物検疫所。
今回必要書類や手続きを伺った担当者の方もとても親切で、事前に書類の内容も確認してくれました。
動物検疫所の連絡先一覧はこちら↓
輸出検査の申請(出国の遅くとも7日前まで)
NACCSというオンライン申請を利用し、必要情報の登録、書類の提出をおこないました。
出国の7日前までには申請が必要です。
<申請に必要な書類>
マイクロチップの装着日と番号を確認できる書類<開業獣医師発行>
マイクロチップはメキシコで装着済み。
チップの埋め込み日や種類、番号を証明できる書類もあったので、新たに発行はしていません。
狂犬病予防注射済証<開業獣医師発行>
アメリカ入国30日前までにワクチンを打ったという証明書。
混合ワクチンの注射証明書<開業獣医師発行>
過去1年以内に注射している場合や、渡航先の国が要求している場合に必要。
混合ワクチンは日本で打つ予定でしたが、アメリカ入国の必須条件ではなかったため、獣医さんとも相談しアメリカで打つことに。
なので、証明書も発行しませんでした。
狂犬病抗体検査証明書<検査機関発行>
渡航先の国が要求している場合や、短期滞在で帰国予定のある場合に必要。
アメリカ入国には必須ではないものの、2年後日本に帰国する際に必要となるので準備しました。(後述します。)
輸入検疫証明書(原本又は副本)<動物検疫所発行>
過去に海外から日本へ輸入した動物で、手元に書類がある場合に必要。
メキシコから帰国した際に、日本の動物検疫所によって発行された証明書を提出しました。
2年以内に日本に帰国する場合
狂犬病抗体検査証明書
2年以内に愛犬を日本へ連れて帰ってくる予定がある場合、日本入国への条件を満たしてから出発することを税関の担当者に勧められました。
日本入国に必要な手続きはこちら↓
狂犬病予防ワクチンは既に接種済みでしたが、日本に帰国するには2回接種している必要があるとのこと。
その2回目のワクチン接種は、1回目の接種から必ず30日以上間隔を空ける必要があり、
(1回目の接種日を0日としてカウント)かつ、1回目のワクチンの有効期間内に行う必要があります。
「1回目のワクチンの有効期間内とはいつぞや?」と調べたところ、日本国内で使用されているワクチンの有効免疫期間は1年間だそうです。
4月末に一回目の狂犬病予防ワクチンは打っていたので、慌てて7月の頭に2回目を打ちました。
狂犬病抗体検査
これもアメリカ入国時には必須ではなく、日本帰国時に必要な手続きですが、2回目の狂犬病予防接種後、狂犬病抗体検査(血液検査)が必要です。
動物病院で採血し血清にしてもらい、その検体を農林水産省指定の機関に送り、狂犬病に対する抗体をチェックします。
これは実際、メキシコから日本に帰国する際に必要だった手続きで、当時はかかりつけの獣医さんがメキシコからアメリカにある検査機関まで採血した検体を発送し、結果の受領までおこなってくれました。
※時間的余裕がある場合は、ワクチン2回目接種から2週間程経ってからの採血がおすすめ、と指定機関のホームページに記載されており、獣医さんからも同じことを言われたので2週間後に採血してもらいました。
ワクチン接種後すぐに採血をすると、抗体ができていない可能性が無きにしも非ず、ということだそうです。
検体の送付方法
血清を入れた容器が破損しないように緩衝剤等で包装し、冷蔵状態でお送り下さい。その際、①血清・②証明書・③検査料金を振り込んだ証明となるもの(例:ATMの場合は振込明細票)のコピーの3点をお送り下さい。
②の証明書(兼申請書)には獣医さん直筆のサインと日付の記入が必要なので注意です。
私は証明書に必要情報を入力、印刷して持っていき、採血の際に獣医さんにサインしてもらいました。
検査料金、振込先、送付方法、結果が分かるまでの期間などは、下記QAにとても丁寧に書いてありました。
羽田検疫所で輸出検査(フライト当日または前日)
書類と渡航準備がいよいよ整ったところで、愛犬と共に検疫所で輸出前検査を受ける必要があります。
フライトの3時間前(チェックイン1時間前)までに検査を開始しなければならず、午前のフライトでチェックイン前にバタつきたくなかった私はフライト前日に愛犬を羽田空港まで連れて行き、事前に検査を受けました。
(事前予約制(受付時間:8:30~16:30))
検疫所にメールで確認したところ、前日の検査では犬を実際に飛行機に乗せる際に使うケージを持参する必要はないとのことで、普段犬と電車で出かけるときに使用しているfree stitchのキャリーバッグ(犬の頭から体が完全に入る簡易的なバッグ)に入れていきました。
検査に必要な書類をお渡しし、獣医さんが簡単な検査(持病もないので、触診もなくほんとにパパっと診ただけ)をおこない、英文の輸出検疫証明書を発行してくれました。
検査から証明書発行まで、およそ15分くらいだったと思います。
メキシコから帰国時に発行され、保管しておいた輸入検疫証明書の原本はここで回収されました!
羽田空港でチェックイン
前回メキシコから日本に連れて帰ってくるときは、クレートにトイレシートを敷く必要があったのですが、それだけだと硬くて可哀想、、、
今回はANAのホームページに特に記載はなかったので、フワフワかつ吸水・速乾性のある新品のバスマットを敷きました。
普段から私がお風呂あがりに使っていて、吸水性がとてもいいのでアメリカにも持っていこうと新品を買ったのですが、これなら肌触りもいいし、うんちやおしっこをしてしまってもすぐに吸収してくれるので、我ながらナイスアイディアでした。
山崎産業のSUSU抗菌ストロングW バスマット M 45×60cmというバスマットです。
航空会社(今回はANA)の規則として同意書の提出が必要だったので、印刷、サインしてチェックインの際に提出しました。
ペットをお連れのお客様(国際線) | Service & Info [国際線] | ANA
ここでペット料金¥40,000をカードで支払いました。
ペット料金は路線で一律で、体重等による超過費用も発生しませんでした。(2021年8月時点)
万が一クレートの扉が開くなどして、犬が機内に飛び出してしまった時のために、CAさんがクレートに網を巻いてくれました。
捕獲された野生動物のよう、、、
ただ、クレートの中や、扉がきちんと施錠されているかの確認をCAさんがしている様子がなかったのが気になりました。
クレート側面にペタペタと貼ってある「LIVE ANIMALS」などのシールは、前回メキシコから帰ってくるときに貼られたシールです。
ANAでは特に貼らないのかな?剥がさないでおいて良かったです。
ここで愛犬とは泣く泣くお別れ。
同じ便に猫ちゃんを預けている家族がいたので、貨物室に一人きりではないんだなと少し安心しました。
アメリカJFKへ到着
飛行中、大きく機体が揺れることはありませんでしたが、大きな音や衝撃に怖い思いをしているのだろうなと終始心配でした。(特に離着陸時)
JFK到着後、別室に愛犬を迎えにいくものだと思っていましたが、入国審査を終えベルトコンベアに行くと、スーツケースなどと共にクレートが床に置いてありました。
ゲートを出る際、係の人にパスポート・輸出証明書・狂犬病ワクチン接種証明書(英文)の提示を要求されました。
クレートの中の愛犬を確認したり、検査したりすることはなく、迎えに来てくれた夫と無事に合流!
先に渡米していた夫とは約2か月ぶりの再会。
愛犬はそれはもう大喜び。
クレート内でおしっこをした様子も水を飲んだ様子もなく、13時間ずっと我慢していたよう。
水をあげ、おしっこをさせ、Uberで空港から私たちが住むことになるコネチカット州・ニューヘイブンへ向かいました。
本当はUberに乗る前にご飯も食べさせたかったけど、車で吐いたら大変なので可哀想だけどおやつだけ。
しばらく滞在するホテルThe Studuy at Yaleは犬も宿泊OK。
日本のレジーナリゾートのような、部屋にクレートやペットシートが準備されているペットフレンドリーなホテルではなくて、人間が泊まる普通のホテルです。
そのため、日本から数日分のトイレシーツ、水と食事用のお皿、おやつを少し持ってきておいて正解でした。
近くにペット用品店が見つからず、たまたま入ったアジア系スーパーでペディグリーチャムを見つけて購入。
長旅ほんとうにお疲れさまでした!